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20年放置していた実家の裏庭に1日で小さな畑を作る② 〜祖父のオシッコ〜

更新日:2024年7月1日


前回のお話は、年に数回帰省する実家の裏庭を活用したい!

という思いを前日の夕方に決意し両親に了承を得て、納屋の道具の確認をしました。


[ 道具をみつける ]


薄暗い納屋から使えそうな道具を探す。耕運機、草刈機2種類、グラスファイバーのビニールトンネル押さえの束、いろんな種類の網、錆びた鍬2本、錆びた備中鍬1本、錆びた手斧1本、木槌1個などが見つかった。前2点は父が導入したもののようだった。でも耕運機は故障中で使用不可だそう。



朝7時から土の様子を観察、畑の表面にある使えそうな材の確認、どのような畑にするか、両親だけで放置気味に育てても問題ない作物の選定、最低限追加購入する資材などをぼんやり考えた。一旦心を整えて土の神様と祖父母やご先祖が守ってきてくれたこの場所を耕させてもらうことをご挨拶して手を合わせた。そのあとはサビだらけの鍬で黙々と耕した。鍬2本のうち1本はとめ木が緩んで刃が抜けた。


[ 土の違いは草と虫でわかる ]


1つ目の場所を耕し終わった。密集する草の根を掘り上げるのは力仕事。その下は質感が真砂土に近い土だった。生えている草で土の質がわかるというがその通りで、びっしりと浅く根を張る稲科の雑草が多く生えていた。耕していて生き物が少ないとこにも気がついた。うちの庭はダンゴムシやナメクジ、ヤスデ、ミミズがたくさんいるがこの畑は材の周りや下のみカタツムリやわらじ虫がいて、草を耕している最中はミミズ1匹しか出会わなかった。



2つ目の場所は柿の木の剪定枝が置かれていた場所にした。ここだけ雑草の種類が少し違い、土はふかふか。虫の種類も違っててんとう虫もいた。

朽ちた柿の剪定枝を避けながら耕していく。何度が鍬を振るとガシュ!と音がして下から赤い看板が出てきた。昔祖父母が金物屋を営んでいた時の看板を、古い風呂釜のため水のフタにして利用していたものだった。



[ 幼い頃の記憶 ]


風呂釜は、畑の中央に置かれていた。幼い頃から、近くに行っていい時はそこを覗き込むのが好きだった。いつもミジンコや他の小さな生き物がいたから。祖母は若い苗へ水やりする時に手桶ですくって優しく撒いていた。すぐそばでは見れない時も、私は2階の自分の部屋から何をしているかじーっと見つめていた。別の日、祖父が畑仕事をはじめようと畑に入る姿が見えた。風呂釜の方へ行くや否や、おしっこをしたのだ。私はショックでなぜ大の大人がそんなところでおしっこをするのかと少し嫌いになった。母にも言ったが母は祖父に特に何も伝えてはくれなかった。祖父はなぜ、風呂釜におしっこをしたのか。そこからさらに祖父との心の距離感は離れてしまった。

実は、ごく最近その謎が解る日が来たのだ。四井真治さん千里さんのオンラインサロン未来の暮らし研究所の1年目、四井真治さんがご自宅の温室内に雨水利用をしているアクアポニックスのドジョウを放っているプールがあり、そこにオシッコをいれているというのだ!栄養を与えて植物性プランクトンを増やし、動物性プランクトンが食べることでドジョウの餌になるという。



当時の私になぜ祖父に直接質問しなかったのか、問いたい。おじいちゃん、ごめんね。でももっと教えといてよね〜。四井さん千里さんからの学びは地球のことがより理解できると同時に自分の存在を認める考え方が気持ちがいい。そして時折、だから祖父母はそうしていたのか!という答え合わせが見つかりとても面白い。



ご覧いただきありがとうございました。つぎも、耕すお話しの続きです。


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土に還る暮らしを楽しもう!

Live toward the soil, sprouts appear.




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